この紋どころが目に入らぬか!

税理士のさかもと

2010年04月17日 10:18

見も知らぬ人間から売り込みを受ければ、大抵の人は警戒してそれ以上話を聞こうとしません。

でも、それが友達からの紹介だったり、その道のプロが推薦する物だったりすれば、少しは話を聞いてみようかと思ったりもします。

それは「信用」の度合いが全く違うからですが、知り合いやその道の権威の他に、もうひとつ人を信用させる重要なファクターがあります。「公的機関」です。

「公的機関」の推薦や後ろ盾などがあれば、信用力は格段にアップします。もちろん、そんなものは、おいそれとは手にできませんが、正式な推薦や後ろ盾は無理でも、「公的機関」の権威を利用することはできます。

・・・で、「公民館商法」です。

「凡人の逆襲」などの著書で有名な平秀信さんは、自身の著書で「公民館商法」をこう紹介しています。

「公民館に一堂にお客を集めて、販売する方法があります。公民館商法という売り方です。
あまり聞いたことがないかもしれません。簡単にいうと、区民センター、公民館、市役所などを借り、商品を販売するというものです。
公共の場という安心感があり、安い、もしくは無料という感覚をもつのでお客が集まりやすいのでしょうね。」

(「年俸5億円の社長が書いた儲かる会社のすごい裏ワザ」平秀信著より)

ネットで少し調べたところ
 ・英会話学校の無料体験学習
 ・健康器具の無料体験

などの例がありました。

法律上は・・・
「公民館はもっぱら営利を目的として事業を行い、特定の営利事業に公民館の名称を利用させその他営利事業を援助することを行つてはならない」
(社会教育法第23条)

とされていますから、直接的な営利行為はご法度なんでしょうが、「無料」で見込み客を集める目的であれば利用価値は大いにありそうです。

また、前出の著書では「公民館」だけでなく、
「・・・この応用形で、ホテルの温泉の出入り口でマッサージ器の販売、駅のホールでネクタイや時計、名産の販売があります。さらに最近では、町の商店街にある空き店舗を利用し、温熱治療器、腰痛ベルト、健康食品の販売などを行っています」

とありますから、商品や地域によってはかなり幅広い利用ができそうです。

で、最後に紹介するのがこれです。



「県民講座」と銘打っていますが、ホームページで見たところ、フツーの民間企業がやっているフツーのパソコン教室です。

でも、何となく「安心感」があります。やって来るのはほとんどが「県民」のみなさんでしょうから、「県民講座」の看板にウソいつわりがあるわけではありません。

ちなみに、グーグルで検索をかけたところ
「県民講座」
「パソコン+県民講座」

ともに、検索結果1位(!)でした。


お見事!

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